2024(令和6)年3月、近畿和算ゼミナールの小寺裕先生(愛媛和算研究会特別会員)は、大西佐兵衛「増上寺の算額」の復元算額を増上寺に奉納されました。
2024(令和6年)2月18日(日)、第50回愛媛和算研究会で「『雑題』第一問について会田安明が『算法天生法』で考えていたこと」を発表されたとき、復元算額を作成中であることを話されていました。
大西佐兵衛の『雑題』三十巻は、現在、愛媛和算研究会で読んでいます。
その第一巻に、大西佐兵衛が江戸で丸山良玄に師事した時に芝増上寺に奉納した算額の解義があります。
この算額は現存していませんが、『続神壁算法』(1807年 藤田嘉言)に算額問題が掲載されています。
《算額問題(現代訳)》(平田浩一先生の論文から)
今図のように、円弧内に大と小の正方形と円を容れる。大正方形の一辺が11.31寸、容円直径が7.54寸のとき、小正方形の一辺の長さはいくらか。
答曰 小正方形の一辺の長さは9.39有奇(寸)
下記の写真は、復元算額は小寺裕先生からの提供です。増上寺の奉納写真は、平田浩一先生が5月中旬に撮影されたものです。
詳しくは、小寺裕先生の「和算の館」にある「東京都 増上寺」に掲載されていますので、こちらからご覧ください。
「増上寺の算額」の解義の解説および現代解は、平田浩一先生が「松山大学論集33巻1号」(2021年4月)に発表されています。
・タイトル : 大西佐兵衛の『雑題』の研究
・著者 : 平田浩一
・雑誌 : 松山大学論集33巻1号pp. 1-33
・出版者:松山大学総合研究所
論文は、こちらからご覧ください。
論文は、次のリンク からもアクセスできます。
・URL : 松山大学機関リポジトリ
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