和算書を読む
(1)『改正諸術詳解』(2012(平成24)年2月~2014(平成26)年2月)
和算や算額問題を現代解による発表が続いていたので、和算書を正確に読むことに挑戦しました。手始めに、松山の和算家「新海正伯」の『改正諸術詳解』五巻(1807年頃 愛媛県立図書館蔵)を第26回定例会(2012(平成24)年2月)から取り上げました。愛媛大学教育学部数学教室の学生の皆さんは、全ての現代解を編集されました。

(2)『精要算法』(2014(平成26)年7月~2019(令和元)年8月)
『改正諸術詳解』の読みは5回続きました。好評でしたので、『精要算法』(藤田貞資著 1781年)の下巻に挑戦することになり、『精要算法解』(藤原政饒、東北大学蔵、小寺裕氏提供)を読むことにしました。難問も多数あり読み終えるのに5年かかりました。難題が多いのですが、愛媛大学教育学部数学教室の大学生・院生の皆さんが素晴らしい現代解の冊子を作成してくれました。
『精要算法解』には解がない問題や不備な解があったので、これらは平田浩一先生、日本数学史学会藤井康生先生から正解を発表していただきました。

(3)『雑題』(2020(令和2)年2月~)
再度、郷土ゆかりの和算書を読もうと松山の和算家大西佐兵衛の『雑題』三十巻(1801年頃、愛媛県立図書館蔵)にしました。
テキストは、一巻~十巻(その1)、十一巻~二十巻(その2)、二十一巻~三十巻(その3)に分けました。
現在、一巻~十巻(その1)を読み終えましたので、十一巻~二十巻(その2)を読んでいます。問題数が多いので興味関心のある問題を選んで、現代解や和算解を発表しています。
