刊行物の発行
『愛媛の算額』
浅山秀博先生・武田三千雄先生(前会長・前副会長)は、1965(昭和40)年に愛媛県高等学校教育研究会数学部会「和算研究委員会」の委員として活躍されました。委員会が解散後も調査研究を続けられ、その成果を1982(昭和57)年『愛媛の算額』として出版されました。
愛媛に現存する算額問題の解読、奉納者の人物像、算額の大きさはこの『愛媛の算額』によるもので大変貴重な本です。
なお、序文は近畿数学史学会会長桑原秀夫氏が寄稿されています。
『愛媛の算額~見学のしおり~』
2000(平成12)年と2001(平成13)年の夏、県内の算額見学ツアーを実施し実物を見ることの大切さを痛感しました。この思いを教育現場の方々にも伝えたいと2003(平成15)年8月に発行しました。
そして、多くの先生方に愛媛の算額を知ってほしいとの思いから、2003(平成15)年秋、松山市で開催された「第36回中国・四国算数・数学教育研究大会」の約1000人の参加者全員に配布しました。
また、2004(平成16)年度日本数学史学会「第25回桑原賞」を受賞しました。
『愛媛の算額研究~現代解法を通して~』
当初は『愛媛の算額ー見学のしおりー』の改訂版を検討していましたが、2回の算額展の成果を取り入れた新版にすることにしようと大きく舵を切りました。
そして、奉納者が考えたと思われる解法にコンピュータを駆使して現代解に導くこと、教材として使用が容易になるすっきりした編集にすることにしました。2017(平成29)年8月に発行しました。愛媛に現存する算額と記録に残る算額の全てに現代解を掲載しています。
愛媛大学教育学部教授平田浩一先生(現愛媛大学名誉教授 副会長)は、数式処理ソフトとコンピュータグラフィックスで解の検証と美しい図を作成されました。